【解説動画】発がんリスクの低下:ビタミンCによるニトロソアミン生成抑制 ~ パート2

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解説者: 
世界初、安定・持続型ビタミンCの発明者 薬学博士 武藤徳男

パート2 ニトロソアミン生成抑制について

ニトロソアミンの生成がどのように起こり、ビタミンCがどのような役割を果たしているのかについて解説します。

動画の内容:文言が一部異なることがあります。

Q:ニトロソアミンの生成を抑制するビタミンCの働きを教えてください。

(図①参照)
ニトロソアミンの生成は酸性条件下で促進されますので、まさに胃液中ではよく生成されると考えられます。しかし、このニトロソアミンの生成が胃の中でどのくらい生成されているのかは、影響する要因が多くて正確にはわかりません。ただ、これまでの研究から、ビタミンCはこのニトロソアミンの生成を抑制することが分かっています。ビタミンCの持つ強力な還元作用により亜硝酸を還元することで一方の反応物質の量を減少させ、結果としてニトロソアミンの生成を抑制するのです。
このことから食事にともなってビタミンCを摂取することがニトロソアミンの生成を抑制することになるのです。ちなみに、食事成分でビタミンCと同じようなニトロソアミン生成抑制作用をもつ物質には、アミノ酸のシステインやポリフェノール類がありますが、これらはビタミンCと同様に還元性物質なのです。

図1 生体内におけるニトロソアミン生成とアスコルビン酸
図①
Q:食事由来のビタミンCについてはわかったのですが、食間や空腹時はビタミンCが無くなっているのではないですか。

(図③参照)
 食事時にビタミンCも共に摂取していればニトロソアミンの生成が抑制されることはわかっていただけたでしょう。しかし、食間や空腹時ではビタミンCは少なくなりますよね。空腹時でも唾液は常に分泌され、口腔内にはおびただしい数の細菌類がいますので、常に生体由来のアミン類や亜硝酸は生成されています。その時はどうなるのでしょう。
この疑問に対して私たちは動物実験を行いました。そして、ラットの場合ですが、生理的なビタミンC分泌系が胃粘膜に存在することを証明し、食間や空腹時にも胃内へのビタミンC輸送が行われることを明らかにしました。この実験では、分泌された胃液中のビタミンC濃度は血液中の濃度の6倍以上も高くなっていました。勿論、ヒトではどうかとなりますが、ヒトの胃疾患では健常な人に比べて胃液中のビタミンC濃度が著しく低下していることが医学論文で報告されており、血液中から胃液中へのビタミンC供給異常と疾病が関係することが報告されています。このことからヒトにおいても食間や空腹時においても、ビタミンCが血液中から胃液中に向かって分泌され、胃液中のビタミンC濃度を常に高くする仕組みがあって、ニトロソアミン生成の抑制に寄与していると考えられるのです。
血液から胃内へのビタミンC供給システムがあることは驚きですが、このためにも血液中のビタミンC濃度を高めておくことは重要です。安定ビタミンC誘導体であるAA-2Gを摂取して、持続的に血液中のビタミンC濃度を高め、「からだのこれから。」に役立ててください。

解説動画5~図3
図③